寡黙な絵師に憧れる。
口より手を動かす人に憧れる。
想いは絵で語る。そういう人に私はなりたい。
が、きっと無理なんである。
絵の悩みを語れば、叩かれるのはわかっている。
デッサンからやり直せというのも分かるし、評価されたいのであれば、うまくなりたいのであれば、SNSで絵で成功したのならば、ラクガキなど載せることなく、細部まで描きこんだ、これ以上は描きこめない!くらいに描きこんだ完成画以外載せるな!というのも至極当然で理解できるのである。
素人だからと、趣味だからと、言い訳をしながら絵を描き続けたってうまくならないかもしれない。
夫に絵が売れる前に「イラストレーター」だって名乗っちまえよ!そのほうが売れるから!それで絵が売れたら名実ともに「イラストレーター」じゃないか!と言われたのだが、それでインタグラムをやってみたら恥ずかしすぎて1ヶ月でやめてしまった。恥ずかしく、耐えられなかった。
今日は、夫の動画サイトのイメージキャラを描いてと言われてラフ画の時点で没にされた絵を仕上げた。自己満足である。
描いてるときに、ほんのわずかの間にやったことのある超絶ブラックだったアニメの色塗りの仕事を思い出し、延々と線補正をした。だからいつも描いてる絵よりも綺麗に描けたと思う。
今のアニメはもうやり方は変わっているかもしれないけれど、私がアニメの仕事をした頃は仕上げといって、鉛筆で書かれた動画をスキャンして、レタスというパソコンのソフトで繋がってなかったり、ガタガタになっている線を仕上げスタッフがちまちまと線補正をして、指定された色を入れていくということをした。最初からデジタルで描いてくれたら楽なのになあとは思ったけれど、鉛筆の方がいい線が描けるからと鉛筆を遣い続けていた。いい線が描けたところでスキャンしたらガタガタで仕上げのスタッフが延々と線補正してるんだけどなあ、とは思ったけれど、今もそうなのかな。
ま、そんなことはおいといて。
無職でプログラムの勉強を続ける夫は言うのだ。
いつか、プログラムで成功して、アイコさんを楽にしてあげる。そうなったら今度はアイコさんがバトンタッチしてなにかの勉強をしたらいいよと。
そうなったら、絵の勉強をするよ、と言ったら「絵で成功するのは難しいから絵以外の勉強して」というのだ。ちっ!
それでも絵を描くのをやめない。
それが私という人間なんだ。
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